フランスの作曲家ビゼーによる、スペインを舞台にした全4幕のオペラ『カルメン』。その第1幕で、奔放で恋多き女性カルメンがドン・ホセを惑わすシーンで歌うアリアが「ハバネラ」です。“ハバネラ”とはキューバのハバナ地方に生まれた民俗舞曲のことで、その後スペインに輸入されたハバネラはスペイン舞曲として定着していきました。そのため、スペインを舞台とするオペラやクラシックでは、スペインらしさを強調するためにハバネラのリズムが用いられることが多いのだそう。日本では、歌い始めの歌詞を訳した「恋は野の鳥」のタイトルでも親しまれており、コンサートで単独で取り上げられることも多い名曲です。